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「できない」を「できる」に変えるのは、いつだって子ども自身。親にできることは、子どもを信じて見ていること。

しつこく教えても、うっとおしいだけ

 

 

子どもが挑戦していること。

 

たとえば自転車とか逆上がり。

算数の解けない問題。

 

あとちょっとでできそうなのに、できない。

子供もできなくて、悔しくて、泣いちゃう。

 

そしてもうやめた!ってあきらめちゃう。

 

親ならだれだって手も口も出したい。出しちゃう。 

なんとか教えようとするけど、やっぱりできない。

 

しまいには子ども自身があきらめたような態度をすることにイライラしてしまう。

 

 

「そんなに嫌ならもうやめなよ」

「もうママも教えない!」

 

そういうと、

 

「やだ!やる!うぇーん!」

 

 

こういう場面、ありませんか?

 

ダメだとわかっていても、私もそんな態度を取ってしまうことあります(ホント、反省)。

 

 

客観的にこんな場面を想像したら、子どもがどんどん苦しくなるのは手に取るようにわかる。

 

ほら、大人だって。

ちょっと頑張ってやろうとしていること、それが楽にできる他人からしつこくアレコレ言われたら怒れませんか?

 

例えば、妻を手伝おうと夫が洗い物を始めた時。

妻はやり方が不満だったりします。

 

「水はねしないように、こういうふうにやったらいいのに」(俺のやり方でやらせてよ)

「なんでこうできないの?」(うるさいなーーーー)

「もういいよ、私がやるから」(なんだよ、もう頼まれてもやらん!)

 

最初はアドバイスを聞くけど、あんまりしつこく口出してきたら、もう口出さないで!と思いません?

そしてもう、その人に聞くのやめよって、思いません?

 

 

子どもだって、同じです。

 

 

 

それまで一人でピアノの練習をしていた娘。初めてママが練習に付き合うことに。

 

 

6歳の娘は、ピアノを習いはじめて5ヶ月。

初めての発表会のために、毎日練習しています。

 

当初右手パートを娘が弾いて、先生が伴奏をつけるというスタイルになる予定でした。

 

ところが娘の強が両手で弾きたいと言い出しました。

 

娘のイメージは、テレビでみるような、華麗に演奏をする姿。

 

「今のレベルにあった曲」

「発表会までに弾けそうな曲」 

なんて発想は子どもにありません。

 

「あんなふうに弾いてみたい!」 それだけで突っ走っちゃう。

 

「できるかできないか」

「発表会に間に合うか」

なんて、6歳児は考えない。

 

「発表会で失敗しても、それもいい経験になるだろう」

「自分で決めたから、練習もがんばるだろう」 と私も思いました。

 

「自分で先生に言えるなら先生に聞いてみよう」

と娘に話したところ、娘がなんとか先生に伝えることができたので、両手で弾くことになったのです。

 

 

それまでピアノの練習には付き合わないようにしていた私。

無謀とも思えたその娘の挑戦に、ちゃんと向き合いたいと考え、毎日練習に付き合うようにしました。

 

 

 

最初はメキメキ上達!でも、どうしても超えられなかった壁。

 

 

左手を単純なリズムで弾くことから練習スタート。

1日練習するとすぐにできるようになるから、娘はもちろん、私もすごく嬉しくって。

 

「発表会に間に合いそうだね、よかった〜」

とホッとしていました。

 

ところが、左手のリズムを楽譜どおりにしたとたん、まったくできない。

スラスラ弾けてた右手も、指使いがおかしくなってしまう。

 

右手と左手が、どうしても一緒に動いてしまうのです。

 

まだこの時は、

「毎日練習すれば大丈夫!」

と思ってピアノを使わない方法などいろいろ試しました。

 

それまで1日でグンと上達していたのが、3日経ってもぜんぜんうまくいかない。

 

それどころか、考えすぎて指が止まる。

できてたことが、できなくなる。

娘も泣きながら練習しますが、全くダメ。

 

やっぱり習い始めて半年で両手でで弾くなんて、無茶だったかな、と私もあきらめかけていました。

 

 

 

ひとり練習で、できた!

 

 

翌日、私が練習に付き合えなかったので、娘はひとりで練習をしていました。

 

家に帰ってからピアノの部屋にいくと、目をキラッキラ輝かせた、とびきりの笑顔で、

 

「できたよーーーー!!!きいて!!!」

 

と言うのです。

 

 

前日の様子を知っていただけに驚きましたが、弾いてもらうと…

 

 

本当にできていたのです!

 

できなくて、悔しくて、泣きながら、それでも練習している姿を隣で見ていたので私も涙が出るほどうれしかったです。

 

 

 

できなかったのにできた理由は、自分で「どうすればできるようになるか?」を考えたことと、あきらめなかったから。

 

 

教えるって、難しいです。

 

特に自分の子どもだと、教えているうちにお互いに感情的になってしまうことも多いです。

 

親が簡単にできることであればなおさら。

 

 

子どもは

「できるようになりたいのに、何でできないの!」

「どうしたらいいの!」

とイライラ。

 

親は、

「なんで(大人にとっては)こんな簡単なことができないの!」

とイライラしてしまう。

 

 

「できるようになりたい」という二人の目的は一緒なのに、感情がぶつかるとそれどころじゃない。

 

私と娘に関しては、付きっきりで練習方法をアドバイスしていました。

 

「こうしてみたら?」

「こんな練習はどう?」

 

娘は素直に聞いてくれたのですが、時には、

「ママは言わないで!」

 

 

と言うこともありました。

 

 

そこから一旦離れて、娘がひとりでじっくり考えながら練習をした時間。

 

「どうしたらできるだろう?」を自分なりの方法で考え、ママに口出しされず、自分のペースで練習できたことが「できた!」につながったのだと思います。

 

 

 

自分でつかんだ「できた!」が、いちばんうれしい。そしてそれは「私ならできる、がんばれる!」そう思える力になる。

 

 

その夜の娘は本当にごきげんで、ニッコニコ。

 

「〇〇ちゃん、できたんだよ^^」

「もうぜんぶできるよね」

 

まだ越えるべきハードルはたくさんありますが、最初のハードルを自力で超えたことが、大きな自信になったようです。

 

「親が子どもの力を心から信じて子どもに任せる」というのは、案外できないのかもしれません。

私だって、口も手も出したくなるときがあります。

 

 

だけどこれからは、今まで以上に、

 

「あなたならできるよ、大丈夫。」

「自分で考えてごらん、やってごらん」

 

そう言ってあげたいです。

 

 

もしその結果できなかったときも、 「がんばったね」 と言ってあげられる、子どもが安心して帰って帰ってこられる存在でいなければ、とも思います。

 

 

 

子どもを信じて、待ってみよう

 

 

小さな子どもに教えるのは、親にとっては簡単にできてしまうようなことが多いです

 

ピアノにしても、最初はシンプルな譜面で親も弾けるような曲。

算数の問題なんかも、足し算や掛け算なんかは、親は簡単にできます。

 

 

 

子どもができないと、早くできるようになってほしくてつい親も言葉に熱が入ります。

 

すぐに結果が出るとうれしくて。

 

逆になかなかできないと、

「あの子はもうあんなにできてるのに」

「うちの子はできないのかしら」

 

なんて焦って、口にしてしまうこともあるかもしれません。

 

 

 

でも、子どもは子どものペースがあります。

同じ年でも違う、「その子自身のペース」です。

 

大人のやり方や、優秀なあの子のやり方じゃなくて、「その子のやり方」があります。

 

 

人に教えてもらってできるより、自分でつかんだ「できた!」の方が自信になる。

人に教えてもらったやり方より、自分のあたまで悩み、考えたやり方のほうが、次に生かせる。

 

 

「この子なら、できる」

 

 

そう信じて、待ってみませんか。